慢性疾患をもつ思春期の患者が療養行動の一部として情報を獲得する意味とその構造
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概要
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本研究は、慢性疾患をもつ思春期患者の、療養行動の一部として情報を獲得することの意味について、患者自身の語りに基づき構造化し、看護支援について考察することを目的とした質的因子探索型研究である。データは半構成的面接法にて収集し、グラウンデッド・セオリー・アプローチの手法を参考に分析した。研究対象は、外来に通院する13歳から20歳までの慢性疾患患者11名であり、疾患の特性は、肝移植後、ネフローゼ、甲状腺機能亢進症、脳腫瘍後低身長、喘息である。結果は、【思春期の情報獲得を支える基盤】【思春期の情報獲得の準備段階】【自ら逡巡して出した結果を引き受ける】の3つのカテゴリーで構成された。思春期の患者が情報を獲得する意味とその構造は、それまでの知識や環境を基に自ら情報獲得することで結果を引き受け将来を切り拓いていくことであった。結果から、自分の身体を知るための健康教育の場やピアグループなど、情報獲得できる場を提供する看護支援の必要性が考えられた。
- 2012-03-20