透析患者におけるCalcific Uremic Arteriolopathyの病態と治療
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概要
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透析患者の最大の死因はcardiovascular disease である。このうち、稀ではあるが、小動脈内膜の石灰化によって引き起こされるCalcific uremic arteriolopathy(CUA)という病態がある。動脈壁に石灰化を生じた結果、組織の虚血を来たす疾患で、急速進行性の組織の潰瘍、壊死を引き起こし、きわめて予後不良である。いまだに病態も未解明な部分が多く、治療法も確立されていない。しかし近年、fetuin-A (2-Heremens-Schmid glycoprotein)、Matrix Gla Protein、OsteoprotegerinがビタミンDやビタミンKと密接に関わりながら異所性石灰化を抑制していることが示されてきている。また、シナカルセトの発売や、チオ硫酸ナトリウムが一定の効果を示しているなど、新たな展開を見せていることより、最近われわれの施設で経験した3例のCalcific uremic arteriolopathyを比較検討し、ビタミンDやワルファリンカリウムの末期腎不全患者におけるCUA発症リスクについて、今回の少数例から得た知見に言及する。
- 2012-07-31
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