ガスを通じ,中央アジアとの紐帯を進める中国 : 中国の中央アジア資源戦略
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概要
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2011年中央アジアのトルクメニスタンから中国への天然ガスパイプラインがつながり,中国のパイプラインガス輸入はLNG輸入に迫る勢いとなっている。世界一のエネルギー消費国中国は,今後もエネルギー需給ギャップが拡大する見通しである。中国はエネルギーの安定供給を実現すべく,調達(地域・手法)の多角化,資源国との関係強化を進めている。また企業の国際展開を奨励・支援している。中央アジアは,エネルギー安全保障(陸路による調達)ならびにその高い資源ポテンシャル(企業の対外投資による規模拡大)が中国にとり魅力的である。中国とロシアの関係は貿易が主であるが,中国と中央アジアは探鉱開発からパイプラインインフラ整備に至る幅広い提携関係にある。特に天然ガスパイプラインは中国と中央アジアの双方にとり,対ロシア天然ガスバーゲニングという点で有効に機能している模様である。中国はロシアの天然ガス資源を必要としているが,当面は中央アジアとの紐帯が強まる見通しである。
- 2012-02-25
著者
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