解決志向アプローチを少し自由にするために(<Steve de Shazer追悼特集>解決志向ブリーフセラピー)
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概要
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解決志向アプローチは治療的会話の可能性を広げてくれたが,いくつかの点でそれを限定してしまう可能性も持っている。(1)「解決」は「問題」と表裏の関係にあるととらえられやすいために,解決を語ることが問題の深刻さを強く意識させる,(2)例外をもたらしたものは何かを探求する上で,個人的な達成を強調しすぎる。(3)ウェル・フォームド・ゴールを描こうとすることによって,ゴールは固定的に考えられ,そこへ向かう直線的な過程のみが解決への道であるかのようにとらえられやすい。(4)クライエントをポジティヴな方向に向かわせようとしすぎる余り,クライエントの苦しみに十分に耳を傾けられないことがある。こうした限定を乗り越える一つの提案がウォルターら(2000)が示していることも紹介した。
- 2006-03-31
著者
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