公立中学校における特色ある学校づくり「総合的な学習の時間」のカリキュラム開発
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概要
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「総合的な学習の時間」は、「生きる力」という言葉で表現された人間性の育成の起点として、また、特色ある学校づくりへの推進装置として、大きな期待を担った。現況は、当初の期待が一段落し、実践にあたっての困難さという「現実」と対峙し、さらなる発展か或いは後退か、趨勢の明確化を待っている状態である。「総合的な学習の時間」が内包/対峙する課題は解決が容易なものではないが、教科それぞれが個々に「生きる力」の育成を希求していくことはそれ以上に困難なことであり、むしろ「総合的な学習の時間」の効果的な実行こそが現実的な方法である可能性が高い。本稿では、「総合的な学習の時間」の意図と実践の相克を念頭に置き、加速するように変化し続ける現代で、公立中学校における「総合的な学習の時間」の適切で現実的なカリキュラム開発を行うにあたってのアプローチを考察する