わが国の離婚・中絶率と結婚・出産至適年齢について
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概要
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離婚件数と人工妊娠中絶(以下中絶)数の年次推移を示し,5歳階級別(年齢層別)に有配偶離婚率と中絶率を表した。有配偶離婚率(離婚率)は夫・妻ともに25〜29歳で,それより若い年齢層のものより有意に低かった(p<0.01)。中絶率も25〜29歳で,それより若い年齢層のものより有意に低かった(p<0.01)。ここで,2つの事象で同じ年齢層の値が有意に低いことに注目し,大脳生理学や男性・女性の「愛」に関する情動的発育の観点から考察した。さらに,離婚率が低い年齢層を考え合わせていくと,23歳前後以降が"結婚によい時期"と思われた。つぎに,最近の中絶率は30〜34歳でも低くなっているので,23歳前後から34歳までが"出産に適した時期"になると考えた。これらは結婚を考えている男女や,出産を予定している夫婦,または子どもをもっている親にとっても参考になるであろう。