透析患者と非透析患者の心臓血管手術における術後Osmolality gapの推移に関する検討
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概要
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【目的】透析患者と非透析患者の心臓血管手術における術後Osmolality gap(OG)の推移を検討した。【方法】心臓血管手術を施行された透析(HD)群13名、非透析(NHD)群15名を対象とし、術直後(T1)、術後1-3日目(T2-T4)のOGを測定した。HD群では術後6〜12時間以内に持続血液濾過透析(CHDF)を開始し、術後2日目まで継続した(平均CHDF施行時間=40±13時間)。【結果】OGはNHD群ではT1、NHD群ではT1-3において高値を示した(正常値:<2.2 mOsm・kg-1・H2O)。HD群のOGはT1-T3 においてNHD群と比較し有意に高値を示した。【結論】心臓血管手術において術後OGは上昇し、透析患者ではより高値となる。OGは非透析患者では術後1日目に正常となるが、透析患者ではCHDFを施行しても正常値まで低下するのに3日を要する。
- 2011-12-25
著者
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前川 拓治
長崎大学医学部・歯学部附属病院麻酔科
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一ノ宮 大雅
長崎大学病院 麻酔科
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一ノ宮 大雅
長崎労災病院麻酔科
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一ノ宮 大雅
長崎大学医学部・歯学部附属病院麻酔科
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前川 拓治
長崎大学病院 麻酔科 同 集中治療部
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前川 拓治
長崎大学病院麻酔科
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