児童養護施設におけるナラティヴ・ワーク : 「あばれ鬼」の外在化を中心とした子どもたちとの協働(<特集>外在化)
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概要
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本稿の目的は,子どもとの協働におけるナラティヴ・アプローチの可能性,なかでも当事者協働参画において外在する会話がどう適用され貢献するのかにについて議論することである。取り上げられた事例は,児童養護施設において展開された5回のミーティングの経過である。「大声・暴れ」に対して取り組んだ6名(子どもたち3名,職員2名,コンサルタント)は,「大声・暴れ」を「あばれ鬼」と名づけ,これに関する外在化する会話を進展させた。この過程において,問題の影響,さらにはそれへの対処やコントロールの側面が明らかにされ,こうした強みを共有することが目指されていった。このような事例検討を通して,外在化する会話は,職員とのパートナーシップのもと子どもたちが積極的に問題に取り組む状況を作り出し,協働参画型実践を具体化するのに有効であることが示唆された。
- 2010-12-31
著者
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