「問題の外在化」再考(<特集>外在化)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
「問題の外在化」は,1980年代後半,オーストラリア・ニュージーランドそして日本において奇しくも同時に登場してきた。前者はWhite,M・Epston,Dのナラティヴ・モデルによるものであり,後者は「三項構造化」の考え方をベースにした児島とシステムズアプローチに基づく東によるものである。それ以降,「問題の外在化」は多くの臨床実践によってその効果が認められ,今日ではブリーフセラピーにおける重要なアプローチの一つとなっている。同時に,各モデル間さらに解決志向モデルとの間で理論的にも実践上でも多くの議論が重ねられてきている。筆者は,この20年間における以上の「問題の外在化」の進展の様相を再考するなかで,「問題の外在化」がクライエント・家族はもとよりセラピストにとっても可能世界を開くための一助になることを論じた。
- 2010-12-31
著者
関連論文
- 会員調査 ブリーフサイコセラピーはどのように認識され実践されているか
- カレントトピックス2 NLP入門--ラポール確立のための具体的な技法
- 77.癌患者の不安緩和に対する用手療法を用いた心理的援助の効果研究(第2報)(第41回日本心身医学会九州地方会演題抄録(2))(学会報告)
- 76.癌患者の不安緩和に対する用手療法を用いた心理的援助の効果研究(第1報)(第41回日本心身医学会九州地方会演題抄録(2))(学会報告)
- 理論編 心理療法における"もう一つの"治療言語の出現 (特集 第2回環大平洋国際会議「より効果的な心理療法を目指して」から)
- シンポジウム 問題の外在化が志向するものは何か
- 特別講演 ブリーフこの10年、そして21世紀へ
- 「問題の外在化」再考(外在化)
- 「心理療法における関係性をめぐって」の序論めいたもの(シンポジウム「心理療法における関係性をめぐって」)
- 和田憲明先生を偲んで : 「軽はずみと羞恥心」に磨きをかけた一心理臨床家の軌跡
- 田嶌誠一著, 金剛出版, 2009年, 現実に介入しつつ心に関わる:多面的援助アプローチと臨床の知恵
- 問題の外在化が志向するものは何か
- ブリーフサイコセラピーはどのように認識され実践されているか(会員調査)
- ジェラルド・モンク編, 国重浩一,バーナード紫訳, 北大路書房, 1997年, ナラティヴ・アプローチの理論から実践まで : 希望を掘りあてる考古学
- 心理療法における"もう一つの"治療言語の出現(特集論文(理論編),第2回環太平洋国際会議「より効果的な心理療法を目指して」から)
- 「ブリーフこの10年、そして21世紀へ」