地域の日系南米人による教科支援の可能性 : 国語教材文の翻訳活動を通して
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概要
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本研究では、中学国語教材文の翻訳を行った地域の日系南米人支援者(以下、支援者とする)が、どのように翻訳支援に対する意識を形成していったのかを明らかにし、教科支援への参加の可能性を探った。その結果、支援者は日本語力の問題から当初は翻訳に関しては不安を持っていたが、日本人コーディネーターから日本語のサポートを受け、翻訳作業を進めるうちに、教材文のおもしろさ・意義を発見していった。これらを子どもに伝えることは、子どもの将来に役に立つと考え、責任感を持って翻訳作業に取り組んでいた。さらに、日本人コーディネーターからの翻訳の評価が伝えられることで、翻訳が学校の授業で機能し、自分たちが貢献できる存在として子どもたちに認められているという実感を持つようになっていった。そして、この実感が達成感となり、次回の翻訳支援への意欲につながっていった。このように日本語力が課題とされる支援者であっても、コーディネーターからの適切なサポートを受けることで、教科支援への参加が可能となることが示唆された。
- 2010-03-31
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