重症心身障害児をもつ父親の親としての意識 : 長期入院している子どもについての語りから
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概要
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長期入院している重症心身障害児をもつ父親の親としての思いや考え、対処と行動を明らかにするために、思春期までの重症心身障害児の父親4名を対象に、半構成的面接を行った。結果、児との関わりの中での父親の思い、考え、困難への対処として、【児の回復に暗中模索する】、【在宅療養での危機的状況】、【障害者観の変容】、【穏やかな入院生活の継続を願う】、【父親の役割を模索する】、【児への関わりと家庭と仕事の調整の難しさ】、【児の将来に対する不安】の7カテゴリが導かれた。結論として父親は児の養育経験と他の家族、医療者の関わりを通して児の受けとめ方を変化させ、父親なりの役割を果たそうとしていた。看護の役割として父親の思いが吐露できるような場や同じ境遇の親との関わりをもつピアカウンセリング的な場の提供、長期入院することにより父親と児との関係性が弱くなるのを防ぐために父親が児との時間の共有ができるような看護支援が必要である。
- 2011-11-20