7 高バイパス比ファンの空力設計技術(ガスタービンおよび航空エンジンの最新技術動向)
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概要
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民間航空機用エンジンでは排気ジェット速度を低下させ、燃費とジェット騒音を大幅に改善できる高バイパス比ファンが広く採用されている。ファンはエンジン推力の大半を発生させることから高効率が求められ、高流量化によるファン径低減、軽量化が必須である。一方で高バイパス比ファンは離着陸時に鳥を吸い込んでファンを損傷する危険性を有しており、ファン動翼の耐性を高める必要がある。よって高バイパス比ファン設計においては空力-構造統合設計およびそれを実現するシミュレーション技術が設計の鍵となる。そしてジェット騒音低下のための高バイパス比化により、現在はエンジン騒音に占めるファン騒音の割合が増加し、ファン騒音低減技術が必須である。また、エンジンの健全性を証明する型式承認試験ではファン部を対象とする試験が多数あり、開発リスク低減のためにはこれらの試験を模擬する特殊なシミュレーション技術が必要である。本稿ではこのような高バイパス比ファン特有の空力-構造統合設計およびシミュレーション技術について解説する。なお、通常の圧縮機設計技術と同様の項目は文献[1]、文献[2]を参照されたい。
- 公益社団法人日本ガスタービン学会の論文
- 2008-01-18
著者
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