明治期を主とした「海外観光旅行」について
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概要
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本研究では現行のツーリズム・観光の定義を検証することから始めて、井上萬壽蔵の唱える定義に基き、幕末・明治期の留学生や遣米欧使節も観光旅行者(ツーリスト)に含めるべきであることを示した。また、慶応2(1866)年の海外渡航解禁の觸達前にも漂流者・密航者以外の海外渡航者がいたことを明らかにした。さらに、旅券の渡航事由である遊歴を観光旅行と看做すことが無意味であることを実証し、従来の知見である「海外観光旅行」の始まりが満韓巡航船や世界一周会などではないことを正確な資料から明らかにしたものである。
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