医療施設におけるPFI事業方式をめぐる諸課題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本の医療施設においては、11の案件がPFI方式による事業として公表されているが、既に開院している事業の経営状況は芳しいものとはいえない。英国においても同様の状況に陥っており、改善策の検討が急務となっている。本稿では、日本における先進事例である高知医療センター、近江八幡市民病院および八尾市立病院の経営状況を整理するとともに、英国におけるTUPE制度やROE制度を勘案しPFI事業の人事管理制度のあり方を考察しながら、PFI事業が医療施設に適するかを問うものである。日本での医療施設PFIは、組織の二分化が経営効率の阻害要因をなっていることが確認できる。