ブレーキ高性能化と軽量化のための振動騒音低減技術の開発
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概要
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自動車の安全性能向上のために,ブレーキの効き向上は不可欠である.ディスクロータの大型化および摩擦係数の高い材料採用などにより効き改良は進められてきたが,ブレーキ鳴きなどのノイズが増加するので,それらの低減が重要な技術課題となっている.摩擦係数の値が高くなると,航空機主翼が曲げと捩りの振動連成で発生するフラッターと同じメカニズムでブレーキ鳴きの発生することが明らかにされた.そして,幾何学的要因と固有振動数の適正化によって設計改良する方法が開発されてきた.今後,自動車の安全性能向上に加えて軽量化が求められており,さらに摩擦係数の高い材料の採用が望まれるので,さらなるブレーキノイズ低減技術の開発が求められるであろう.また,航空機・鉄道・産業用機械などで摩擦制動を用いた機械は多く,制動時の異音と振動などの応用範囲は広いと考えられるので,自動車のブレーキノイズ低減技術をここに紹介する.
- 2011-01-19