『写真週報』に見る人物表象の量的分析
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概要
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世界各地でグラフ文化隆盛が起こった1930年代,写真は国家と結びつき,プロパガンダのメディアとして成長した。日本においてもその例外ではなく,1938 年には国策宣伝のためのグラフ雑誌として『写真週報』が創刊された。総力戦体制のもとで,国家から人々に向けられた眼差しは『写真週報』という雑誌においていかに可視化されたのか。国家が主導して,人々のうえに塑形された像とはいかなるものだったのか。本稿ではジェンダーとエスニシティに注目しながら,『写真週報』に掲載された写真群の数量的な分析を行い,戦時期グラフ雑誌のメッセージ性について明らかにする。