身体障害のある施設利用者の生活ニーズ : 主観的ニーズからみた分析と実践への示唆
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概要
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【目的】身体障害のある施設利用者の生活ニーズを主観的ニーズから把握し,この分析から得た実践への示唆を報告する.【研究方法】ニーズ79項目より構成した自記式質問紙調査(郵送法).回収数:身体障害者療護施設133施設(53.2%),利用者354人.【結論】(1)平均値の高いニーズ結果から生活ニーズの特徴を整理した((1)生活全般に影響を与える「生活基盤」ニーズ,(2)生・生活の継続に関わる「自分の身体・健康」「日常生活」ニーズ,(3)サービス基盤に関わる「コミュニケーションと意思決定」ニーズ,(4)趣味・外出を中核とする「参加・活動」ニーズ).(2)脳性麻痺と頸髄損傷を対象に属性別比較を行った結果,「障害」「性別」「年齢」で有意差のあるニーズを確認できた.以上の結果より,利用者の主観的ニーズを考慮した実践として示唆される点を述べた.(3)約7割が施設生活の継続を希望している結果を踏まえ,地域移行の実施で課題となる点を4点指摘した.
- 2011-08-31