木製構造物による法面補強効果とそのメカニズムに関する模型実験
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概要
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木製構造物で補強された法面の力学特性を明らかにするために,模型による平面ひずみ載荷実験を行った。その結果,法面補強効果とそのメカニズムは,載荷条件によって大きく異なった。まず,補強領域直上に荷重を与えたフロント載荷条件下では,木製構造物は補強土構造物と同様に機能し,高い法面安定効果が得られた。しかし,部材の腐朽進行時には,上層の補強材に作用する曲げ応力によって部材が損傷する可能性について検討を要することを指摘した。一方,補強領域の後背部上方から荷重を与えたバック載荷条件では,補強法面が擬似擁壁として機能し,法面土塊の押し出しに抵抗した。法面安定化に対する積極的効果は低いが,部材の作用応力は小さい。さらに,木製構造物の施工時の締固め促進効果によって,土塊の強度が改善され,法面安定性を向上し得ることを指摘した。
- 森林利用学会の論文
- 2003-08-15
著者
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