英国児童虐待防止研究 : 保健訪問員のための児童虐待防止研修プログラムの検討
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概要
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英国児童法の理念である「家族とのパートナーシップの下での虐待の予防」を実現するには、「虐待の危険性を判断する初期調査」が重要となる。その際家族との定期的なコンタクトを持ち子供の発育状況および養育環境をモニターしている保健訪問員の児童虐待に関する知識と対応能力は、ケースの成り行きを決定的に左右する。本稿では、保健訪問員の役割と意義が初めて本格的に言及されたドリーン・アストン虐待死亡事件(1987)を考察した上で、1994年保健省が開発した『保健訪問員為の児童虐待防止』という研修プログラムの内容を検討し、インターエイジェンシ・コオペレーションという脈絡で展開される児童虐待防止における保健訪問員の今日的な役割と意義の考察を行うものとする。それはまた日本における保健婦の児童虐待への対応について示唆を与えてくれる筈である。
- 藍野大学の論文