腸閉塞で発見された肺癌の小腸転移の一例
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概要
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(症例)75歳男性(病歴)腹痛、嘔吐を主訴に当院受診。腹部CTにて小腸に径5cm大の腫瘤を認めた。また胸部レントゲン・胸部CTにて右S6に肺癌が疑われた。画像上腸閉塞所見を認め、まず小腸部分切除術を行った。小腸の病理組織診断では低分化腺癌であったが、転移性か原発かは確定できなかった。肺腫瘍は、気管支鏡の擦過細胞診でclassV、低分化腺癌と診断され、その後の胸腹部CTにて腎転移、背部皮膚、大腿の皮下にも転移が出現した。局麻下に大腿腫瘤切除、背部腫瘤の生検を行ったが、共に転移性低分化腺癌であった。上記より原発性肺癌の小腸・腎・皮膚の多発転移で、臨床病期はT2N1M1・StageIVであった。全身状態を考慮し、gemcitabine100mg/m2にて化学療法を開始したが、受診後3カ月で癌死した。(結語)今回、肺癌の小腸転移という稀な症例を経験したので、若干の文献的考察を含め報告する。
- 2011-12-25
著者
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