2005年から2008年に血液およびその他の臨床材料から同時に分離された緑膿菌の各種抗菌薬に対する感受性
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概要
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2005〜2008年に血液から分離されたPseudomonas aeruginosa 287株の各種抗菌薬に対する感受性について検討を行った結果、amikacinに対する非感受性率は4.5%、colistinに対しては3.6%と低い割合を示した。その他のβ-lactam系抗菌薬、gentamicin、ciprofloxacinおよびpolymyxin Bに対しては12.5〜33.6%の株が非感受性を示した。血液からP. aeruginosaが分離された症例のうち99例は喀痰または尿を主とする血液以外の材料からもP. aeruginosaが検出され、これらは血液由来株に比べ各種抗菌薬に対する非感受性率が高い傾向が認められた。多剤耐性緑膿菌は11症例の材料より分離され、このうち約8割がメタロβ-lactamase産生株であった。血液よりP.aeruginosaが分離された場合、同時に他の臨床材料についても培養および抗菌薬感受性検査を実施する必要があると考えられた。
- 東邦大学の論文