英語母語話者と日本人英語学習者の語認識に与える語彙要素の影響についての報告(<特集>最適性理論の実験検証と実験音声学の理論整備)
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概要
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本論文は英語を学習している日本人成人の音声語彙認識における語彙頻度,語彙親密度そして音韻的近傍密度の影響の研究に関する最初の報告である。研究には,英語力が低い東京または埼玉在住者,英語力が高い米国ミネアポリス在住者,そして米国ミネアポリスに在住の英語母国語話者の3つのグループの聴取者が研究に参加した。Imai,Walley,and Flege(2005)に従い,英語母国語話者もしくは日本語母国語話者で日本語アクセントのある英語を話す話者が発した音韻的近傍密度と語彙頻度を直行に変化させた80語を聴取者に提示した。音韻的近傍密度と話者の母語言語の強い影響がすべてのグループで見られた。その上,英語力が高い日本人聴取者は他の2つのグループよりも,アクセントを持つ話者が発した語を聴取する場合の知覚の減少が少なかった。しかしながら,刺激語を厳密に分析してみると,母音と子音は条件にランダムに分布しているわけではなく,非英語母国語話者が犯した特定のエラーは近傍密度の高い語に偏って現われている母音に起こることが明らかになった。今後の研究への提案も行う。
- 2010-04-30
著者
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