東日本大震災により宮城県七ヶ浜町を襲った津波の波高計データによる解析
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概要
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2011年3月11日14時46分,宮城県沖を震源とする巨大地震が発生し,その後まもなく大津波が沿岸域に到達し,広範囲に壊滅的な被害,東日本大震災をもたらした.津波による甚大な被害を受けた宮城県宮城郡七ヶ浜町に設置していた波高計を回収することができ,津波による水位変動のデータを得ることができた.10分間隔で測定した観測データであるため,津波のピークを完全にとらえられているわけではないが,平均海面に対する偏差が2mにもなる津波が複数回到達していたことがわかった.最大の津波は地震発生の約74分後の16時に観測され,平均海面に対する偏差で5.00mであり,直前に観測された谷からの波高は6.19mに達した.津波によると考えられる水位変動は,地震発生5日後の3月16日まで認められた.地震後の平均海面水位は0.30m上昇し,地盤沈下が起こったことを示した.
- 2011-07-15
著者
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