タバコ栽培種とSuaveolentes節に属するタバコ野生種との種間雑種に認められる雑種致死
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概要
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雑種致死は生殖的隔離機構の一種であり,雑種が生育の途中で遺伝的に致死する現象である.この現象は様々な植物種で生じ,遠縁交雑育種の障害となっている.Nicotiana属(タバコ属)においても,雑種致死はいくつかの種間交雑組合せで認められる.本属のSuaveolentes節に属する野生種の多くは,タバコ栽培種N.tabacumと交雑すると雑種実生に致死性を生じる.これらの交雑で生じる雑種致死の遺伝解析が行われており,N.tabacum×N.debneyiの交雑組合せでは,N.tabacumのQ染色体に座乗する遺伝子とN.debneyiの単一の優性遺伝子との相互作用により,雑種致死を生じることが明らかにされた.また,雑種致死にプログラム細胞死が関与していることが明らかにされ,関連する因子も徐々に明らかにされつつある.
- 近畿作物・育種研究会の論文
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