C-3 韓国におけるCSRの現状および動向 : 韓国企業のステークホルダーへの対応を通じて
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概要
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本報告においては、アジア諸国のCSRに対する研究の一つとして韓国のCSRを取り上げる。CSR問題は企業と社会の関係において生じる問題であり、企業と社会の関係を理解するにはステークホルダー概念およびステークホルダー・アプローチが適していると考えられるため、ステークホルダー・アプローチに基づき、1次ステークホルダー(投資家、従業員、サプライヤ、消費者)と2次ステークホルダー(政府、NGO、地域社会、一般社会)に対する韓国企業のそれぞれの対応を通じて韓国のCSRの現状と動向を検討した。韓国におけるCSRへの取り組みは、国際的な動向に伴い近年本格的に取り組み出し、とりわけ、海外進出企業は比較的にCSR経営を実践しているように見えるが、2次ステークホルダーに対する取り組みは社会貢献活動や環境問題を中心に活発に行われているものの1次ステークホルダーに対する取り組みは不十分であり、韓国企業がグローバル・レベルのCSR活動を行うためには、信頼される企業を目指し、社会と共存する企業としてCSRに取り組む努力が必要であると思われる。
- 2011-06-17