スペイン語中級学習者の文法知識に関する問題点:2009年度「スペイン語統一試験」の分析から
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概要
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本稿は、スペイン語を専門とする2年生(中級学習者)の、特に文法知識に関する問題点はどのようなところにあるのかを明らかにするため、2009年度関西外国語大学で行われた「統一試験」の「文法」と「作文」項目を調査対象にし、その結果を分析してまとめたものである。 結論として、以下のことが明らかになった。・冠詞の用法や時制に関しては対応する日本語表現からの判断が目立つ。・叙法は、選択基準があいまいで体系的な整理がなされていない。・ 関係詞は比較的よくできているが、何を使ってはいけないかという使用制限が理解できていない。その他、代名詞では所有利害の用法をまったく知らなかったり、語順や難易構文など、情報構造の知識がないために理解できていないものがあり、全体的に言語を客観的に捉えようとする意識が希薄である。 これらの具体的な数値で確認できた問題点は、今後の中級用テキストやカリキュラムを考える上で有用な基礎データになるのではないかと思われる。
著者
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