精神衛生相談所の活動実態に関する研究 : 全54か所の検討から
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概要
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精神衛生法で設置された精神衛生相談所は,日本で初めて法定化された精神障害者の地域の相談機関である.しかしながら,その具体的な活動実態は明らかになっていない.本稿ではその活動実態を明らかにするため,設置された全54か所の組織形態と活動内容について,資(史)料分析と聞き取り調査により検討した.検討の対象期間は,設置が定められた1950年から,精神衛生センターに移行した1965年と定めた.検討の結果,組織形態では単独設置は1割に満たず,職員の大半は兼任で,独自の活動展開の困難な相談所が多数であった.活動内容では,地域における精神障害者に対する相談活動の全国的な展開は認められなかった.しかし,少数ながらも,相談活動や保健所への技術指導,さらに独自の活動を積極的に展開した相談所が存在したことも明らかになった.
- 2011-05-31
著者
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