米国立点火施設-National Ignition Facility-におけるレーザー核融合および高エネルギー密度科学研究の展望
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概要
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米国カリフォルニア州にあるローレンスリバモア国立研究所の国立点火施設(National Ignition Facility:NIF)が稼働を始めた.NIFは史上最大のエネルギーを有するレーザー装置である.192本のNIFビームのエネルギーを数ミリのターゲットに集中させることで,従来の実験室では到底作り出すことができなかった極限環境,具体的には惑星や星の内部に匹敵する1億度以上の温度,1000g/cm^3 以上の密度,一千億気圧の圧力の状態を作り出すことができる.本解説記事ではNIFが可能にした新しい科学研究について概説する.慣性閉じ込め核融合方式による核融合点火実証キャンペーン(National Ignition Campain:NIC)の成果を最初に紹介する.続いて,極限的な高圧・高温状態下における物質の研究,天文現象や一般科学における未解決問題の解明など,NIFによって切り拓かれる高エネルギー密度科学分野の展望について解説する.
- 2011-05-25
著者
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Collins Gilbert
Lawrence Livermore National Laboratory
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MOSES Edward
Lawrence Livermore National Laboratory
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KEANE Christopher
Lawrence Livermore National Laboratory
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AL-AYAT Rokaya
Lawrence Livermore National Laboratory
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REMINGTON Bruce
Lawrence Livermore National Laboratory