Trigram Sequences in a Learner Corpus : Comparing Corpora of Essays by Japanese Learners and British Students
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概要
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本研究は日本人学習者英作文コーパスとイギリス人エッセイコーパスに品詞タグを付与し、三連句(trigram)の傾向が日本人英語学習者と英国人ネイティブの学生と間でどのように異なるかについて調べたものである。それぞれのコーパスを比較することで、日本人学習者が特定の句を過剰使用(overuse)する一方で、充分に使用できていない(underuse)句があることが明らかになった。日本人学習者は人称代名詞を多く使用する傾向がある。それは一人称代名詞Iがイギリス人に比べ多く使用されていることから明らかであり、その代名詞はI am,I do,I have,I like,I think,I wantという句によって過剰に使用されている。さらに、Arts and Granger(1998)が指摘するよう、学習者の英作文にそれら特定の句が文頭に来る傾向が観察された。Iの過剰使用に対して、have to,need to,mustといった義務の助動詞にはIよりもweを多く使用する傾向が見られた。日本人学習者のunderuseは学習者が限定詞(determiner)をThat is to sayやThat is whyという特定の句のみで使用していることが関係するようである。その特定の限定詞の使用がin…case,in…wayという句がネイティブに比べ充分に使用できていない原因にもなっているようである。本研究は日本人学習者が好んで使用する句を提示し、より変化に富んだ句構造を使用できる指導が必要なことを示唆している。
- 2009-12-20