脳性麻痺を中心とした選択的痙性コントロール術に関するアンケート調査(平成21年度研究助成報告書)
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概要
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【目的】脳性麻痺児・者に行われる整形外科手術に関する術後満足度に関連する要因を明らかにすること。【方法】当院で整形外科的手術を受けた745名を対象としアンケート調査を行った。調査内容は手術内容・術前後のリハビリ頻度・現在の身体機能変化に対する満足度(以下,現在の満足度)等とした。【結果】440名より回答を得,有効回答は414名(55.6%)だった。手術時年齢と現在の満足度より,40歳未満の70%が満足なのに対し,40歳以上では50%が満足だった。手術部位では下肢,上肢,頸部・体幹の順に満足度が高かった。手術時年齢・術後リハビリ頻度満足度が現在の満足度を予測する有意な因子として抽出され,その寄与率は69%だった。【考察】年配者で現在の満足度が低くなった理由として筋解離術では対応しきれない脳性麻痺の2次障害による構造的な影響が推察された。また,リハビリ頻度の満足度が現在の身体機能変化に対する満足度に寄与することからリハビリに対する需要の高さがうかがえた。
- 2011-04-20