浅川巧の異文化理解モデルに関する一試論
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概要
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今日の日韓両国の文化交流は多様化・多元化し、活発に行われているが、「過去と現在」「政治と文化」「歴史問題」、どのキーワードを切り取ってみてもそこには「曖昧さ」がある。そこで、本稿では、日韓相互理解の現状分析を通して、その問題点を明確にし、日韓相互理解における実践的かつ効果的なモデルとして、1914年から1930年までの17年間を韓国で暮らした浅川巧の「異文化理解モデル」を提示した。特に、日韓両国の大学生たちに浅川巧の「異文化理解モデル」を示すことによって、相互に対する関心が高まり、自ら実践可能なモデルを見出していく様子がうかがえた。そして、「誤解」と「無知・無関心」から「関心」と「尊重」へと未来志向的な姿勢をも見出すことができた。さらに、これから日韓両国で共有できる「相互理解モデル」としての有効性を明確にした。