インド社会に対するラべリングの諸問題
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概要
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【目的】外国人(特に日本人)のインド社会に関する認識度の低さを示すラべリング(決めつけ、誤解、無知などに因るレッテル貼り)の事例を指摘し、より正しい理解に導くための観察、考察、所見などを展開する。【方法】インド留学の体験とインド宗教の研究成果を第一資料とする。【観察】言語、宗教、民族性、不浄の観念や食文化をも含む古来の社会規範はどれも、多面的に理解しなくては把握しきれない多様性を示している。【考察】その多様性に起因するインド社会の諸問題は、インド人の生き方・考え方をとおしてこそ、理解し、解決することができる。【所見】仏教文化の恩恵を受けてきた日本人としては、仏陀の故郷であるインドの現在に、もっと誠実な知的関心を持つべきである。【結語】日本人の捉える様々な"インド"の姿は、インド人にとっての"日本"はどうみえるのか、という新たな問いにつながる。双方からの探究を、日印の相互理解に活かしたい。