SPS2000レクテナ赤道諸国と国際協力
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概要
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20世紀の反省に立てば,21世紀に対応が迫られている地球規模的な課題は,相互に連関性がある環境,資源・エネルギー,そしてともかく人口問題であろう.近代化に伴う人口の急増は,貧困,飢餓,そして紛争を生み出すに至ったが,これらを更なる近代化によって解決しようとするのであれば,現下の地球環境問題の下,必要となるのは,クリーンな電力エネルギーの確保である.21世紀に向け,人口の急増に伴う世界の,とりわけ発展途上諸国の電力エネルギー消費の増大にどのように対応するかが,先進諸国に課せられた重大かつ喫緊な課題である.SPS2000は,この地球規模的な課題に対し先進諸国と赤道上の途上諸国とが共同して地球規模的に対応しようとするものである.SPS2000がトリガーを掛けんとする地球環境問題の本格的な,原因療法的な解決には,途上諸国の参加が極めて重要である.これまでに赤道諸国で行われてきたSPS2000に係る現地調査では,アフリカはガボンにタンザニア,インド洋上のモルジブ,東南アジアからマレーシアやインドネシア,オセアニアはパプア・ニューギニア,太平洋上のナウルとキリバス,そして南アメリカからはガラパゴス諸島のエクアドル,アンデス山脈のコロンビア,アマゾン川流域を擁するブラジルが参加に積極的である.地球環境問題の解決に向け,果たして日本が勧進元となり, SPS2000運用の核となる赤道諸国連合の結成に至るのかどうか・・・.