MRI dynamic contrast-enhanced study 分析による卵巣腫瘍診断精度に関する研究─造影効果発現時相による卵巣腫瘍悪性度評価の有用性─
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概要
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卵巣腫瘍における術前診断は画像診断が発展した現在でも未だ十分ではない.本研究ではmagneticresonance imaging( MRI) 画像のdynamic contrast-enhanced study( DCES) 成績を分析し,術前診断の精度について検討した.2006 年4 月から2010 年3 月までに卵巣腫瘍の術前診断にMRI 検査を施行した147 例を対象とした.術後組織診断の内訳は良性103 例,境界悪性19 例,悪性25 例であった.MRI 画像においてDCESを分析し造影効果発現時相と造影効果の増減のパターンを分類した.さらに,術後組織診断との比較検討を行い,術前診断精度を解析した.悪性では全症例で造影効果を認め,さらに全症例が早期相で造影開始を認めた.造影効果を認めない症例や,中間相,平衡相での発現症例では悪性を1 例も認めなかった.皮様嚢胞腫と特殊型を除いた良性腫瘍と境界悪性腫瘍鑑別において造影効果発現時相が中間相の場合は,境界悪性腫瘍の頻度は65%に達し,MRI DCES の有用性が示唆された.
- 2011-03-25
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