中国の大学における日本文化に関する授業の現状 : 上海の大学の調査から
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概要
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本稿は、中国語圏の大学において日本文化に関する授業がどのように行われているかをテーマとして、上海の大学で実施した調査をまとめたものである。調査の具体的な内容は、1日本文化に関する授業の特徴を把握すること、2日本語学科の学生にインタビューを行い、学生の日本文化の授業に対する評価を尋ねると同時に、それ以外の日本語授業からはどのような日本文化を学んでいるのかを把握することである。1については、「歴史」が一番多く扱われるトピックであること、特に古代史では聖徳太子が中国文化受容のキーパーソンとして大きく取りあげられていること、また、日本は単一民族国家であると教えられていることなどが明らかとなった。2に関しては、学生の約60%が日本文化の授業は日本についての一般的知識が学べるという点で「役立つ」と評価しており、他の日本語の授業からは日本の日常生活について多くを学べると認識していることがわかった。
- 2010-07-23
著者
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