消費者金融会社における顧客とのリレーションシップ・マーケティング
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概要
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本研究の目的は、消費者金融会社が顧客とリレーションシップを構築するための要件を明確にすることである。リレーションシップ・マーケティング研究のレビューをもとに、フローの仮説モデルを設定したが、その際心的要因以外の変数を組み込むことに配慮した。モデルでは、サービス・クオリティの8つの構成要素から、サービス・クオリティ、顧客満足、信頼、継続取引意図へのフローを基幹に、CM、評判、取引期間、会社規模という変数を加えた。調査は質問票を用いて行ない、522の有効回答を得た。分析の結果、次の2点が見出された。(1)企業が顧客とリレーションシップを構築するためには、信頼や顧客満足、さらにはサービス・クオリティの向上が重要で、無担保ローンの借入れの際に顧客は心(イメージ)的要素をより重要する。(2)借入額が多くなると、顧客は金利など実利的要素への重視度を増す。そして、サービス・クオリティにより敏感となり、より深い信頼やより高い継続取引意図を求める。
- パーソナルファイナンス学会の論文
- 2002-11-01