技術科の指導内容による人格形成に関する教師と保護者の意識
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概要
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「中学校学習指導要領(平成10年12月)解説-技術・家庭編-」に記述されている人格形成にかかわる事柄の中で,「A技術とものづくり」,「B情報とコンピュータ」の指導内容によって育成されやすい程度に違いがあるかどうかを明らかにするとともに情報モラル以外のコンピュータ活用による人格形成を見いだすことを目的とした。23の人格形成項目を設定し,各項目について,対象を技術科教師と保護者として両内容別の育成されやすさを評定尺度を利用した質問紙法により調査した。両対象者は,性別・年齢に相違があったが意識はほぼ同様であった。両対象者の意識に共通した結果を次に示す。(1)全項目の内の約70%は,「A技術とものづくり」による方が「B情報とコンピュータ」によるより育成されやすいと考えられていた。(2)「B情報とコンピュータ」による方が育成されやすい項目として「社会の変化に主体的に対応できること」が見いだされた。(3)クラスター分析により「勤労観」は,「A技術とものづくり」による方が育成されやすく「B情報とコンピュータ」で育成されやすくないという性質が特に鮮明であることが明らかになった。
- 日本教科教育学会の論文
- 2007-09-30