日本語の会話授業における教師の母語使用に対する学習者の意識と成績との関係 : 台湾の大学生の場合
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概要
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本研究は,日本語の会話授業において,教師の母語使用に対する学習者の意識と成績との関係を明らかにしたものである。調査は,台湾5大学の3学年の会話授業において実施し,台湾人教師クラスの学習者133名,日本人教師クラスの学習者157名を対象とした。調査項目は,「母語使用の必要性」「母語使用のプラス面」「母語使用のマイナス面」の3つから構成されており,成績はSPOTを用いて測定した。分析では,教師の母語使用に対する学習者の意識が成績に影響する要因であると仮定し,「母語使用の必要性」→「母語使用のプラス面」「母語使用のマイナス面」→「成績」というモデルをパス解析によって学年別,教師の母語別に検討した。その結果,「母語使用の必要性」に対する学習者の意識は「成績」に直接負の影響を及ぼすこと,部分的には「母語使用のプラス面」「母語使用のマイナス面」に対する意識を通して「成績」に負の影響を及ぼすことなどが明らかになった。
- 2006-12-01