異校種間異学年合同学習における児童・生徒の意識差に関する研究 : ボールルームダンスの学習による年長者と年少者の継続調査からの検討

概要

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本研究では中学校1年生と小学校5年生による異校種間異学年合同学習において,継続的に行った意識調査の分析を通して,両者の差異を明らかにすることを主たる目的とした。ボールルームダンスの学習という特性を考慮し,学年差に加え性差についても分析を行った結果,以下のことが明らかになった。1)学習前の調査から,小学生は「一緒に交流できること」を楽しみにしていた割合が最も多く,「うまく交流できるか」を不安に感じていた割合が最も高いことが分かった。2)学習過程における形成的評価による総合評価は中学生が評定5,小学生が評定4という高い値を示した。3)学習後の調査では小学生の方が中学生よりも高い評価を示していた項目が多かった。4)性差においては多数の項目で有意差が見られ,それらは全て女子の方が男子よりも高いことが認められた。効果的な異学年合同学習を進めるためには,年少者の学習前の不安を学習初期の段階で取り除くこと,学習内容の吟味,動機を高めるための方策等が必要であることが明らかとなった。
2006-06-20