中日における美術教育の比較 : 『美術課程の基準』と『学習指導要領』に基づいて
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概要
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本論文では,2001年,中国教育部によって,定められた『美術課程の基準』の妥当性の検討を主眼とした。そのため,中日の小学校における『美術課程の基準』と『学習指導要領』及び各々の『解説書』を比較した。その結果,中国では,応試教育の影響のため,「美術の教育」に偏っているのに対して日本では,「美術による教育」が重視されているという実態が明らかになった。また,両国における改訂方針について比較・検討した結果,美術教育の内容において,「造形遊び」,「鑑賞」,「総合・探索」という相違点のあることが明らかになった。また,中国では,総目標について具体的な解釈がなく,そのため,美術教育の目的を正しく,かつ深く理解し,また活用・実現することができないという問題が生じていることが明らかになった。
- 日本教科教育学会の論文
- 2005-09-20