L2学習者のスペリング能力とリーディング能力の関係について
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概要
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英語をL2として習得する場合に,まずひとつひとつの単語をすばやく認識し,処理する能力を身につけることが重要である。英語をL2として学ぶ日本人学習者の中には単語レベルでの読みやつづりに困難を感じる者も少なくない。本稿では,ボトムアップ処理の基本である,L2の単語音読力,スペリング能力,さらに上位技能である読解力には,どのような要素が関わっているのか,またそれらの能力は相互にどのように関係しあって発達しているのかを,L1,L2研究の成果を参考にしながら考察する。その際,読解力とスペリング能力に不均衡のあるL2学習者(R+S-)の事例を中心に考察する。さらに,読解力とスペリング能力のバランスのとれた習得には文字と音の連関規則といった基本的知識の習得が不可欠であることを踏まえ,発達のどの段階でつまづいているかも考慮に入れ,発達段階にふさわしい指導法について検討する。
- 日本教科教育学会の論文
- 2005-09-20