ホルト社会科の成立過程 : 歴史教育における社会諸科学の導入
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概要
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本論文の目的は,アメリカ新社会科における社会科学科の代表的なプランであるホルト社会科の理論的成立過程を,開発者であるE・フェントンが1950年代末から1960年代半ばまでに取り組んだ教育研究を分析することで,明らかにすることである。分析の結果,次のような結論を得た。フェントンは,科学的社会認識を形成する歴史教育の成立をめざして,1959年からAdvanced Placement 研究に,1963年からPittsburgh Scholarship Program研究に取り組んでいった。その過程において,彼は生徒が習得した社会諸科学の知識を応用して歴史事象を探究していくことができるように,歴史課程につなかっていく社会科学課程を設定する内容編成を行っていったのである。また歴史課程での学習方法として「生徒による歴史研究」を開発していっかのである。そのことがホルト社会科の成立につなかっていったのである。
- 日本教科教育学会の論文
- 2002-06-30