英語教育における教授ツールとしてのポートフォリオ
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概要
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本稿では,標準テストに代わる「代替評価」の手段として,英語教育においては主に海外で使用されている「ポートフォリオ」に注目し,その成立背景や代替評価の手段としての有効性を先行研究に基づき考察し,次に「評価」の手段としてではなく「教授」の手段としてポートフォリオを使用する試みについて論じる。ポートフォリオは,幅広い年齢層に使用可能であるうえ,学習者にとっては自律的な能力を伸ばす指針となり,教師には適切な教授の枠組みを与えてくれる有効な評価法として注目されてきた(Smolen et al. 1995)。また,学習者の自己評価能力やメタ認知能力を高めるという教育的に極めて重要な機能をも有している。従って,評価手段としてばかりでなく教授の一環としても,プログラムに組み込む意義は大きいと考えられる。「ポートフォリオを教授ツールとして用いた英語授業」の実施に向けて,まず上述のようにポートフォリオ成立の背景とその目的及び機能を明らかにし,続いて,先行研究を概観しながら英語教育における教授ツールとしてのポートフォリオの有効性を探ってゆく。
- 日本教科教育学会の論文
- 2001-03-31
著者
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