社会認識中心社会科カリキュラムの成立とその論理 : 韓国における1963年版「社会科教育課程」の分析的検討
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概要
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本研究の目的は,韓国における第2次教育課程期の1963年版「社会科教育課程」を取り上げ,先行研究の見方に対する再検討と,カリキュラム論史的位置づけを行うことにある。そのために,「1963年版」の,(1)編成の歴史的課題,(2)編成原理(目標,内容,学習過程編成),(3)その根底にある社会認識形成の論理を解明した。それは,次の3点に要約できる。(1)社会認識の系統性と国民的資質を重視した社会認識教科としての性格の明確化を課題とした。(2)社会事象の意味と意義の理解を通した態度形成を編成原理としている。(3)その根底には,社会事象・出来事を全体社会での意味,価値,目的との関係で追求するという「理解」論理が内在されている。「1963年版」は,従来の生き方中心から社会認識中心へとカリキュラムの原理を転換させた。社会認識を通して公民的資質を育成することを教育原理とする一教科としての社会科は「1963年版」において成立したと捉えられる。
- 2000-09-30
著者
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