音楽学習における問題解決活動の組織化 : 「反省」,「課題設定」,「情報処理」活動の影響
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概要
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本研究は,音楽学習における問題解決活動を組織化するにあたって,問題解決過程での「反省」活動,「課題設定」活動,「情報処理」活動がいかなる影響をおよぼしているかを中学3年生のグループ活動を対象として実験,比較した結果報告である。「反省」活動は,グループ員の各々の意識を集中させ,つぎの課題を明確化する意味で問題解決活動に有効に働くことがわかった。また,「反省」活動はその内容が具体的になるにつれてより課題遂行を促進させる傾向にあった。「課題設定(反省に基づいた課題設定)」活動に関しては,それが内容的に「反省」に直結したものであり,具体的であることが,課題遂行の促進の条件と考えられた。「情報処理」活動に関しては,新奇な視点,を情報として得たり,また教師から得た情報(問いかけ)に応答するために思考したり,あれこれ試行錯誤することが問題解決活動の促進に影響をあたえていることがわかった。
- 日本教科教育学会の論文
- 1989-07-10