社会科テストの教授学的研究(III) : 望ましいテスト問題作成の観点
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概要
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教科教育学の研究として評価研究を行うにあたり急務なことは,テスト問題作成の方法論を確立することである。いわゆる受験産業の発達により,今日では莫大な量のテスト問題が作成されているにもかかわらず,その作成の方法論を理論的に説いたものはなく,こうした現状が授業とテストを分離させ,授業がテストに依存し,テストのための受験授業を現出させている。社会科においてはこの傾向か特に著しい。本小論では,社会科のテストが本来的に授業の評価手段として,あるいは学力の測定手段として効果的に実施されるための問題作成の手続きを理論的に考察する。テスト問題の全体構想は,問題作成者のもっている教授内容の構造に規定され,問題の形式は,問題作成者が前提としている学習形態に規定される。まさにこのような意味で,テスト問題は問題作成者の社会科観,教材観,生徒観のそのままの反映なのである。
- 日本教科教育学会の論文
- 1987-09-30
著者
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