保健授業の分析事例(その1) : OSIAのサブ・カテゴリーを用いた追跡試行
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概要
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保健授業を,OSIAとそのサブ,カテゴリーにより,教授スキルに焦点をあて,定量的な授業分析を行った。分析の視点を講義的な展開から相互作用的なそれへの改善を計る手がかりを得ることに置いた。そこで,授業行動の内容と比率と問題場面を見出すこととした。分析した授業は,小学6年(授業A)と中学1年(同・B)の各1例で,前者は筆者が授業者となり,後者は所属校の保健体育科教師によるものである。その結果,授業Aでは,教授行動の占める割合が高過ぎること,学習者の応答を展開に活用することを主とした対応策に関する問題点が見出された。授業Bでは,ほぼ講義的な授業であり,ここでは,むしろclassrom climateの検討と改善の必要性が感じられた。また,このような基本的な教授スキルの検討を通して,「相互作用」の実践的な1測面を知ることができた。
- 日本教科教育学会の論文
- 1980-10-31