児童がとらえた理科の性格 : 学習活動のあり方
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概要
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学習と教授が,統一的に展開されることによって,教育活動が創造的伝承・伝達を実現するようになる。この統一の場は,学習者の問題解決活動によって,具体的なものになる。一つの問題意識のなかに,これまでの経験に関連する内容が,すべて集約され,解決の過程を進行させるにつれて,未来や未知への志向が確立され,発展的創造の実が育っていく。こうした構造化の実現には,(1)学習者の学習活動についての意識の内容が,手にとるように理解されなければならない。(2)学習活動が,つねに問題の意識とその解決活動によって進行しなければならない。そして,活動の型が成立すべきである。いわゆる問題から解決への至極な道の確定である。(3)教授と学習が統一されるためには,教師の論理と学習者の論理の構築過程が,一致しなければならない。これらの関係を明かにするために,学習者の小学校終了時や中学校へ進学した時点における「理科」についての自由な感想文を分析した。
- 日本教科教育学会の論文
- 1979-07-30