自然認識成立の分析的研究 : 情報選択活動と脳波
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概要
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自然認識成立に至るための思考段階を確実に通過してるか否かをチェックできれば,学習条件の最適化は容易になる。子どもの表面に現われる行動・言語の分析による方法と表面に現われない心理生理的活動の分析による方法とが考えられる。本稿を含む一連の研究は前者の方法を手掛りにして後者の指標を開発しようとするものである。今回は自然認識成立の出発点となる問題発生の場面を取り上げた。問題が生ずるためには,先行経験と対応させながら事象を見ていることが必要である。そのため今回はVTRにより,類似した事象を,先行経験をもとに予測と対応させながら見る場面とそれなしに見る場面において提示し,それぞれの心理生理的特徴を分析した。後頭部脳波波形の基底部を直線で結び囲まれた面績を1秒毎に算出し分析した。5名中4名の被験者で上述2場面の違いに対応すると考えられる面積の特徴的変化パターンを得ることができた。
- 日本教科教育学会の論文
- 1976-10-09