知的障害者グループホーム・生活ホームにおける支援に関する研究
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概要
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本稿は,(1)知的障害者生活ホームにおける参与観察記録の提示,(2)参与観察記録から生成されたカテゴリーがニーズ実現のプロセスに及ぼす影響の考察,(3)生活への満足感を高めるための支援の方針の考察,を目的とした。参与観察記録を分析した結果,「ニーズの実現を遮る要因」(サブカテゴリーとして,「他者からの影響」「資源の不足や欠陥」),「ニーズの支援」(「直接的な支援」「間接的な支援」),「本人の調整力」(「実現を遮る要因への対応」「支援を求める力」)といった3つのカテゴリーが生成された。各カテゴリーの関連から考えられる支援の方針として, (a)エンパワメントの視点から「本人の調整力」にウエイトをおく,(b)主体性を尊重する視点から「ニーズの支援」にウエイトをおく,が提示された。また,インフォームド・コンセントが生活への満足感を高める十分条件となるための具体的な手段について幾つか述べた。
- 2002-03-31
著者
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